1 開催日時

令和4年3月3日(木)午後1時15分から午後4時35分までの間

2 開催場所

長崎県公安委員会会議室

3 委員発言

(1) 委員から、

「先般、サイバー攻撃による被害が、大手企業であるトヨタ自動車及びその関連企業で発生したとのことであり、近年のランサムウェアなどによる被害について、大いに危惧しているところである。」
との発言があった。

(2) 委員から、

「最近、子供に対する虐待について報道等で目にする機会が多く、痛ましく感じている。
虐待に遭う子供たちについて、もっと早期に発見し、保護できないだろうか。
関係各位が児童虐待について様々な取組を行っていることについては十分理解しており、これまで見えてこなかった児童虐待事案があちこちで明らかになってきている現状を考えると、そうした取組の成果であるとも思うが、悲惨な事件が続いていることは非常に残念である。
貧困問題がベースにあるのではないかと思うが、貧困は時代によって変化していくところもあり、警察は貧困問題に関して、いわゆる「根っこ」の部分を最もよく知っている行政機関であるとも言えるので、こうした虐待事案を少しでも無くすことができるようお願いしたい。
また、間もなく新学期を迎えるが、例年、この時期になると、新入生が交通事故に遭ったなどの報道を目にすることもあるので、そのような悲惨な事故が起きないよう、しっかりと取り組んでいただきたい。」
との発言があった。

4 警察本部長発言

警察本部長から、
「委員からの御指摘にもあったが、サイバー問題については、私自身非常に危惧しているところである。
ウクライナでの戦争が始まり、その後、トヨタ関連の企業がサイバー攻撃を受けたということを受け、先週の時点で、サイバーに関しては特に注視して治安維持にあたるよう指示を行っていたところ、県内でもランサムウェアによる被害が確認された。
本日(3月3日(木))から、県民に対して、メディアや各種媒体を通じ、セキュリティ対策の重要性を広報していくこととしているが、県警察のみではなく、県庁や各関係機関と協力関係を構築し、各企業体に危機感を持って対応していただけるよう取り組んでいきたい。
子供に対する各種取組については、前回の公安委員会でも報告したところであるが、先般、教育庁との意見交換を行った。
児童虐待の問題などが貧困に関係しているという点については、委員御指摘のとおりであり、家庭問題や経済的な問題などが密接に絡んでいるところと思う。
児童虐待等が警察での取扱いになる場合、多くは事件という形であろうと思うが、その時点では遅すぎるという場合も多い。
警察のみならず、児童相談所、学校、保育所など関係する機関においては、そうした事案を認知した場合、深刻な状態にならないうちに対応しなければならない。
これまでは、どうしても大事(おおごと)にしたくないという考えが働き、担当者レベル、組織レベルで対応していたのかもしれないが、これからは関係する機関と連携を図りながら対応していく必要があり、その点は教育庁とも認識を共有したところである。
児童の交通安全については、まもなく春の全国交通安全運動が始まる時期でもあるので、同運動を軸にしっかりと取り組んでいきたいと考えている。
県警察の取組として、ウクライナ情勢を巡っては、サイバー対応を始め、不測の事態に備えて警戒を怠らないよう指示を行った。
また、新知事の就任に伴い、県との連携確認について改めて指示を行ったほか、新型コロナウイルス感染症については、まん延防止等重点措置の再延長は行わないとの知事の判断が示されているところであるので、今後の警察活動について再点検を行うよう指示を行ったところである。」
との発言があった。

5 協議事項

(1) 審査請求に係る弁明書の作成について

警察から、
「審査請求に係る弁明書の作成(案)」
について説明があり、協議の上、原案どおり決定した。

(2) 銃砲刀剣類所持等取締法の改正施行に伴う公安委員会の事務の専決について

警察から、
「銃砲刀剣類所持等取締法の改正施行に伴う公安委員会の事務の専決(案)」
について説明があり、協議の上、原案どおり決定した。

6 報告事項

(1) 令和4年度当初予算(案)の概要について

警察から、
「令和4年度当初予算(案)については、総額約382億5,100万円で、
○県民が安全で安心して暮らせる犯罪の起きにくい社会づくりの推進
○地域の安全確保に資する効果的な街頭活動の推進
○悪質・重要犯罪の徹底検挙
○暴力団等の壊滅と薬物・銃器犯罪の根絶
○交通死亡事故抑止対策の推進
○治安情勢の変化や緊急事態への的確な対処
○サイバー空間の脅威への的確な対処
○活力に満ちた魅力ある職場環境の創出
○県民の要望等を反映した活動の推進
などの主要事業に必要な経費を計上している。」
との報告があった。
委員から、
「同予算額で警察活動において支障はないか。」
との発言があり、
警察から、
「必要最低限の予算要求は行っているところである。」
との説明があった。
委員から、
「警察施設の整備推進については、いわゆる官舎などの整備にかかる予算であると思うが、警察職員の生活環境や明るい職場環境づくりに大きく影響するところであると思うので、その点をよく検討して取り組んでほしい。」
との発言があった。
委員から、
「サイバー関連の予算については十分なのか。」
との発言があり、
警察から、
「国費での対応部分もあるが、今後の事案や内容を見ながら更に検討していきたい。」
との説明があった。
委員から、
「職員の働く意欲が保たれるよう十分配意して進めていただきたい。」
との発言があった。

(2) 職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例案の概要について

警察から、
「職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例案の概要」
について報告があった。

(3) 令和3年度実地監査の実施結果について

警察から、
「令和3年度実地監査の実施結果」
について報告があった。