1 開催日時

令和4年6月2日(木)午後1時20分から午後4時40分までの間

2 開催場所

長崎県公安委員会会議室

3 委員発言

委員から、
「5月30日(月)、上五島を視察したので、一言お願いする。」
との発言があった。
委員から、
「5月30日(月)、上五島に視察に赴いた。
30年ぶりに上五島を訪問したが、あまりに変わっており驚いた。
新上五島警察署の管轄は、有人島が17、無人島が77、人口は2万2,470人ということで説明を受けたが、驚いたのは、この10年間で4千人、この1年間でも400人の人口が減少しているということであった。
その地域が1つであれば良いが、合併前は、全て南松浦郡内であったものが、現在は、佐世保市、南松浦郡新上五島町、北松浦郡小値賀町、西海市の4つの行政地区に分割されており、そうした地域をひとつの警察署が管轄しているということであり、治安を守る立場として苦労されていると思う。
警察署視察後、友住駐在所及び小値賀駐在所の2つの駐在所を視察したが、その途中、世界遺産となっている頭ヶ島教会及びその付近を訪問したところ、観光地化していることに驚いた。
今後、コロナ禍以前と同じ状況になれば、人の流れも車の流れも変わるであろうし、日本人のみが来訪するわけではないだろうし、こうした場所は世界から見ても大きな観光資産であると思うので、様々な意味で今後は大変だろうと感じた。
友住駐在所はリフォームしてあり、駐在所員の奥様と子どもさんがいらっしゃったが、同駐在所の周りには子どもが全く住んでいない地域とのことであった。しかし、逆に周りの方々から孫のようにかわいがってもらっているとのことであり、地域にとっても良い癒やしとなっているのだろうと思った。
小値賀駐在所については、非常にきれいであった。
駐在所には2人の勤務員が勤務されており、駐在所を挟んで両側に居住する部分があり、それぞれ御家族で暮らしているということであったが、その駐在所の隣が公園となっていて、近所の子どもたちが遊びに来るという環境ということであった。
駐在所員の方の奥様から話を伺ったが、赴任するまではどんなところだろうと不安だったが、来てみるときれいで安心した、との感想を話されていたのが非常にうれしかった。
そこに勤務員がいるからこそ島の安全・安心が守られているという意味で考えると、赴任して良かったと感想を持ってもらえることは大事なことだと思う。
そういうところで頑張って長崎を守っている人たちがいるということを伝える仕組みがあればと思う。」
との発言があった。
委員から、
「ただいまの話を聞いて感じたところであるが、長崎県は離島を含めて過疎地域が多く、そうしたところの行政機関などにおいても効率化を図らなければならないと言われるが、どうしてもその地域に必要なものはあると思う。
警察はその最たるものであるが、警察官を人事配置していく上で、さきほど勤務員の奥様が赴任先について不安を感じるという話のように、不安を感じるところもあるかもしれないが、離島等に赴任したときに気持ちよく職務にあたることができるよう配慮が必要だと思う。
長崎県には、悪天候になると行き来できなくなる離島も多く、そうしたなかで、どうすれば住民に不自由を生じさせずに効率化を図れるかということなどを考えていく必要はあると感じた。」
との発言があった。
委員から、
「長崎県警察において初めて女性の警視が誕生したとの報道を目にした。
現在、世界的には女性の大統領、防衛大臣、首相などがいて、そうしたなかで長崎県警察でもこうした女性の幹部が出てきたということは、男性偏重にならず、良いことだと率直に感じたところである。」
との発言があった。

4 警察本部長発言

警察本部長から、
「今回の御視察ありがとうございました。
委員からの激励は勤務員にとって励みになり、また、委員に実情を知っていただくことは大変意義あることだと考えているので、今後ともよろしくお願いしたい。
御指摘のとおり、警察職員の異動では、自らの出身地元に異動することは少なく、多くは知らないところに異動することが多いので、それぞれが各地域を回って、よく把握するよう努力しているところである。
私は、5月30日(月)に行われた全国警察本部長会議に出席し、全体での会議のほか、分科会に出席して個別の議題についての検討を行ったが、同会議を通じて、都道府県警察単位での取組や、全国での調整を図るという点について理解を深めることができたと考えている。
警察庁長官からは、サイバー空間の脅威についての対応、テロ対策等の推進、人身安全関連事案や重要凶悪事件への対処、特殊詐欺の被害防止対策、交通事故防止対策、参議院議員選挙への取組、変容する日本社会に対応するための戦略的な組織運営などについての指示がなされた。
本県警察においても、すでに十分認識して取り組んでいるところもあるが、こうした警察庁からの指示等について重点事項をよく踏まえながら、県警察の運営にあたっていきたいと考えている。
また、6月6日(月)からは県議会6月定例会が開会されることから、御出席される委員各位におかれてはよろしくお願いしたい。
加えて、これから参議院議員選挙や平和祈念式典など様々な行事が続くことや、梅雨期に入り、災害への備えも行っていかなければならないこともあり、職員各位には気を引き締めて職務に当たるよう指示を行ったところである。」
との発言があった。

5 協議事項

(1) 特別な教習を行うための申請に基づく自動車学校の指定について

警察から、
「特別な教習を行うための申請に基づく自動車学校の指定(案)」
について説明があり、協議の上、原案どおり決定した。

(2) 交通信号機の新設について

警察から、
「交通信号機の新設(案)」
について説明があり、協議の上、原案どおり決定した。

6 報告事項

(1) 県議会「令和4年6月定例会」の会期等について

警察から、
「令和4年6月定例会は、本年6月6日(月)から同年7月1日(金)までの26日間を会期として開催される予定である。
警察本部関係の提出議案等(総務委員会関係)は、
○ 議案 1件
和解及び損害賠償の額の決定について
○ 議案外の報告事項(知事専決処分関係)3件
である。」
との報告があった。
委員から、
「提出議案に関して、公用車による交通事故の和解及び損害賠償の金額となっているが、これは知事専決処分にはならないのか。」
との発言があり、
警察から、
「公用車事故に伴う損害賠償事案については、基本的に議会の議決を要することになっているが、規定により120万円の範囲内で損害賠償額を定めることについては、知事の専決処分ができるとされており、今回の議案の事故については、この範囲を超えるため議案として取り扱われるものである。」
との説明があった。

(2) 令和4年度緊急自動車操法研修会の実施結果について

警察から、
「警察署の自動車警ら班員となって間がない若手警察官を対象に、実戦的な指導教養を行い、公用車の運転技能向上及び安全運転に関する意識向上を図るため、本年5月23日(月)から同月26日(木)までの間、長崎市小瀬戸町の長崎バス安全教育センターにおいて、緊急自動車操法研修会を開催した。
県下警察署の地域課自動車警ら班勤務員14人が、同研修会に参加し、車両点検要領や前進、後退によるスラローム走行訓練、急制動訓練等を行った。」
との報告があった。
委員から、
「暴走族などの取扱いもあると思うが、車両の性能や運転技術など、そうした事案への対応に不足するところはないか。」
との発言があり、
警察から、
「暴走族の多くは二輪であり、狭い路地等に入り込まれる場合もあるので、無理な追跡は行わず、無線手配等を行いながら、組織的な対応をすることとしている。」
との説明があった。

(3) 令和4年度長崎県総合防災訓練の参加結果について

警察から、
「本年5月29日(日)、松浦市志佐町の工業用水道事業用地において、防災関係機関・団体の連携強化等を目的とした「令和4年度長崎県総合防災訓練」が実施された。
訓練には、自治体、消防、自衛隊等79機関約700人が参加し、警察からは、広域緊急援助隊(警備、交通及び刑事部隊)、広域警察航空隊、情報通信部機動警察通信隊、松浦警察署等から約40人が参加した。
同訓練では、「長崎県北部において、線状降水帯による非常に激しい雨が降り続く中、五島列島近海を震源とする地震で松浦市では震度6強を観測し、家屋の倒壊、地すべり、火災等が発生し多数の負傷者が出た。」との想定に基づき、各関係機関ごとに被災者救助活動等を実施した。
警察部隊は、土砂埋没車両からの救出救助訓練、現場調査及び情報収集訓練、多数死体取扱訓練及び映像配信訓練などを行った。」
との報告があった。

(4) 警護警備の実施結果について

警察から、
「警護警備の実施結果」
について報告があった。