1 開催日時

令和4年1月20日(木)午後1時20分から午後5時20分までの間

2 開催場所

長崎県公安委員会会議室

3 委員発言

(1) 委員から、

「全国の交通事故発生件数が5年連続で減少してきているとのことであるが、他方では、特殊詐欺の被害は増加してきているとのことであり、本県の状況も資料を通じて認識しているところである。
また、新型コロナウイルス感染の拡大が続いているところであるが、県警においては各種イベントにおける対応やリモートワークなど様々な工夫をして業務に取り組んでいると聞いている。
そうした取組については今後も頑張っていただきたい。」
との発言があった。

(2) 委員から、

「新型コロナウイルスについては、以前のデルタ株からオミクロン株に置き換わっているが、抗ウイルス剤が医療機関に置かれるようになり、発症者に対して投薬できるようになった。
つまり、これまでは防ぐことしかできなかったが、これからは治療できるということになった訳である。
そうしたなか、気がかりなのは、子供へのワクチン接種が進んでいないという点である。
近隣の小学校など、教育機関でも学級閉鎖などが起きているところであり、もっと早く手を打てなかったのかと感じているところで、これまでと同じ対応では対処できないと考えている。
そろそろ社会全体として変わっていかなければならないし、もう一歩社会が進んでいく必要がある。
こうした状況も、あと少しの辛抱とも思うので、お互い頑張っていきたい。」
との発言があった。

(3) 委員から、

「先日の警察署長会議についてはリモート方式で行ったと承知しているが、オンラインでできることと対面でなければできないことがあると思う。
教育の場においても、オンライン授業で行っているものがあるが、やはり直接行いたいというものもあり、おそらく警察業務においてもそうした区別があると思う。
また、各種行事を行うか否かということも悩ましいところであると思う。
各種行事の開催については、最低限、1か月前までには判断する必要があるものであり、感染状況の拡大の予測ができないなか、大学においても、その多くを中止することになった訳であるが、果たしてそれで良かったのかと思うところもある。
警察音楽隊のコンサートなど、県民が楽しみにしているような警察行事についてはできれば行っていただきたいとは思うが、その決断は非常に難しいところと拝察する。
こうした状況下において、大学であっても警察であっても、組織の人間として思うところとしては、まず、自らの組織を起因とするクラスターを発生させないということであると思う。
今後は、人流に制限をかけても、活動を完全に止めることはしないという考えでコロナ禍が収束するのを待つということなると思う。
そうしたなかで、警察はエッセンシャルワーカーでもあり、大変とは思うが、県民の協力のもと、こうした状況を乗り越えていただきたいと思う。」
との発言があった。

4 警察本部長発言

警察本部長から、
「1月14日(金)に、リモート方式であったが、警察署長会議を開催した。
公安委員会委員長の挨拶についても、ビデオ方式で配信させていただき、昨年12月に就任された安部公安委員を御紹介することができた。
残念ながら、リモート方式であったため、各警察署長の反応がわからないという点はあったが、出席した職員各位にあっては、しっかりと受け止めていただいたものと思っている。
今回考えたのは、こうした会議等について、いつ開催するべきなのかという点である。
結果論としては、昨年末であれば通常の形式で開催できたのではないかと思われる訳であるが、一方では、それぞれの会議については開催の時期についての意義があり、警察署長会議を1月に開催するのは、年が改まり、新しい年における県警の目標が定まって行うためであるので、そのような点で開催時期をどうするのかということは非常に難しい問題であると思う。
明日(1月21日(金))から2月13日(日)までの間、長崎市及び佐世保市において、まん延防止等重点措置が適用されることになるが、同期間後には警察音楽隊のコンサート開催予定があるなど、感染状況の波もあり、予測困難な状況もあるなかで、そうした行事のあり方についてよく検討していかなければならないと思う。
一方で、新型コロナウイルス感染症については、残念なことに、県警察内部においても陽性者が出ているが、初動対応により分散勤務体制を進めたほか、感染防止措置の徹底を図るなど、各種対応を進めた結果、県警察内部での更なる拡大は防ぐことが出来ている状況にある。
もちろん、職員家族の感染事例は複数例上がってきているが、職員が陽性者となる、又は濃厚接触者となってしまった場合であっても、県警察内部で拡大しない措置や、万が一の応援体制はとっている。」
との発言があった。

5 協議事項

(1) 公安委員会宛て苦情申出に対する措置について

警察から、
「公安委員会宛て苦情申出に対する措置(案)」
について説明があり、協議の上、原案どおり決定した。

6 報告事項

(1) 少年法の改正概要について

警察から、
「民法改正により、成年年齢が20歳以上から18歳以上へ引き下げられることを背景として、令和4年4月1日、少年法が改正される。
改正の要旨は、
○法の適用年齢の据置き(現行法と同様、20歳未満を少年と定義)
○18歳及び19歳を新たに「特定少年」と定義
○「特定少年」についての処遇の差別化
であり、「特定少年」については、特例として
○全事件検察庁送致
○ぐ犯送致の廃止
○原則逆送事件の拡大
○推知報道禁止規定の特例
などが規定される。」
との報告があった。
委員から、
「少年法の改正は、選挙権の問題と同じく画期的なものであると思う。
成人式を何歳から行うかというような問題に関する報道もあったが、今後、改正された後に、少年法に関する判例が積み重なるなどして、更に検討がなされていくものと思う。」
との発言があった。
委員から、
「法の改正により、18歳及び19歳の少年を特定少年として区別しつつも、ある程度は保護の対象として取り扱うという趣旨と認識しているが、妥当なものと思う。
精神年齢などで、どこからが大人なのかと考えると、必ずしも20歳になったから大人というものでもない訳であるが、そうしたなかで、凶悪犯罪を犯した場合に、成人と同じく実名報道がなされるという取扱いについては、一定の理解はしつつも、境界線上にある子供たち、更生を目的とした働きかけを行うべき者について、どのように運用されるのかという気掛かりもある。」
との発言があった。

(2) 令和3年中における交通部執行隊の活動状況について

警察から、
「令和3年中における交通機動隊の活動状況については、
○交通指導取締りによる検挙件数11,065件(前年比-2,270件)
○行事等派遣状況
・派遣回数81回(前年比-9回)
・延べ出動人員641人(前年比-290人)
○第51回全国白バイ安全運転競技大会結果
・団体の部(第2部):第23位
・個人種目別競技(バランス走行操縦競技):第3位
であった。
また、同年中における高速道路交通警察隊の活動状況については、
○高速道路等における交通事故発生状況(暫定値)
・発生数33件(前年比+6件)
・死者数1人(前年比±0人)
・負傷者数55人(前年比+19人)
・物損事故365件(前年比-36件)
○県内初の、あおり運転による危険運転致傷事件の検挙
○交通指導取締り状況
・検挙件数4,269件(前年比-1,069件)
・航空隊及び佐賀県高速隊と連携したあおり運転取締りの実施
○各種安全施策の推進状況
・道路管理者と連携した交通安全施設の整備
・交通安全キャンペーン等広報啓発活動
であった。
今後、両隊では、
○交通死亡事故抑止対策の推進
○殉職・受傷事故防止等に向けた教養・訓練の推進
の活動方針の下、業務を推進することとしている。」
との報告があった。
委員から、
「殉職事故に関して、どのような事故があっているか。」
との発言があり、
警察から、
「昨年中、全国で発生した交通警察にかかる殉職事故としては、高速道路上の事故現場に臨場した際、高速道路の反対車線から横断して事故車両に駆け寄ろうとしたときに走行車両からはねられて殉職するという事故があっている。
こうした事故に遭わないよう、事例を含め、基本的な教養、訓練を行っている。」
との説明があった。
委員から、
「そうした殉職事故については絶無を期していただきたい。
併せて、報告がなされた全国白バイ安全運転競技大会については、今後も、長崎県警察として誇りとなるよう、引き続き頑張っていただきたい。」
との発言があった。

(3) 令和3年第4四半期(10月~12月)における処分状況について

警察から、
「令和3年第4四半期(10月~12月)は、懲戒処分が1人(前年同期間比-1人)、監督上の措置が7人(前年同期間比-1人)であった。」
との報告があった。
委員から、
「今回の報告については、昨年発生した監察の処分についてまとめたものと認識している。
警察という組織は、指揮命令系統は必ず守られなければならないという鉄則のなかで、現実的には、警察職員のなかでこうした処分者が出てくることについては、一定程度仕方のないところはあるかと思う。
ただ、指揮命令系統を保持しつつも、職員間のモチベーションを高め、コミュニケーションをとるなどして、こうした非違事案を少しでも減らすよう努力していただきたい。」
との発言があり、
警察本部長から、
「委員指摘のとおり、職員のモチベーションを高めるという点については、私自身の課題でもある。
本部長として重要な仕事のひとつとして、人を褒めることがあると思っており、監察を担当する職員には、小さいことであっても表彰、評価をするよう指示しているところである。
併せて、本部長として、各所属などに赴いて、直接激励することも行っている。
プライベートでも仕事でも充実していることは、非違事案を減少させるためにも有意義なことであると考えているので、遠回りなやり方かもしれないが、良いことは良い、悪いことは悪いとして、今後も取り組んでいきたいと考えている。」
との説明があった。
委員から、
「若手の肩をたたいて、一声かけてやるということはモチベーションを高める意味でも重要であり、非常に良いことだと思う。今後も頑張っていただきたい。」
との発言があった。

(4) 若手職員に係る非違事案防止に向けた取組状況について

警察から、
「若手職員に係る非違事案防止に向けた取組状況」
について報告があった。

(5) 運転免許事後取消し処分に係る審査請求の受付について

警察から、
「運転免許事後取消し処分に係る審査請求の受付」
について報告があった。

(6) 令和3年第4四半期における「ストーカー行為等の規制等に関する法律」に係る禁止命令・警告等の実施結果について

警察から、
「令和3年第4四半期における「ストーカー行為等の規制等に関する法律」に係る禁止命令・警告等の実施結果」
について報告があった。

(7) 令和3年下半期における組織犯罪対策課の専決事項について

警察から、
「令和3年下半期における組織犯罪対策課の専決事項」
について報告があった。