1 開催日時

令和3年12月16日(木)午後3時から午後5時30分までの間

2 開催場所

長崎県公安委員会会議室

3 委員発言

(1) 委員から、

「本年12月15日(水)、長崎自動車道における車両の逆走事故の報道を目にした。
確かに認知症を有する高齢者による高速道路等での逆走事故は起こり得ることだと思うが、例え認知症であっても逆走事故を起こさないような仕組みが必要なのではないかと思う。
我々は、常識的には高速道路を通行していて逆走するようなことはないと考えているが、全国的には実際に発生しているのも事実である。
違う視点から見れば、間違ってしまう原因があるのではないか。
特に年末の交通安全運動期間中ということもあるので、今一度、原点に返り、逆走や交通事故が起こる原因はないかを様々な角度からよくチェックして、交通事故防止に取り組んでいただき、事故のない年末年始を迎えられるようお願いしたい。」
との発言があった。

(2) 委員から、

「本日が公安委員として最後の定例会出席となるので、一言申し上げたい。
3年間、長崎県公安委員として勤務させていただいた。
私自身、現場主義の観点から、県警察が各地域の住民の方々とどのような接点をもって取り組んでいるのかについて興味をもって視察を行い、視察を通じて理解することができた。
特に、各警察署の駐在所に勤務する警察官はもちろんのこと、その配偶者である奥様が地域住民の方と様々な形で接点をもって暮らしておられることに感銘を受けた。
新型コロナウイルス感染症の影響で、視察機会が少なくなったのは残念であるが、離島警察署や各署の警察署協議会の視察なども行い、多くの方と意見交換ができたことは大変良かったと思う。
今後とも、県民の安全安心を守るため、それぞれの役割のなかで頑張っていただければと思う。」
との発言があった。

4 警察本部長発言

警察本部長から、
「委員発言の交通事故については、これまで本県下で高速道路の逆走による事故はほとんどないが、こうした事故が年末の交通安全県民運動の初日に発生したことは極めて残念であった。
そもそも高齢者の車両運転に関しては、認知症の有無、加齢による運動機能の低下などを踏まえ、運転免許の返納制度が導入されたほか、免許更新時における認知症検査を行っているところである。
しかしながら、そうした制度があってもこうした事故が防げなかったのは委員御指摘のとおりであり、こうした交通事故を防止するためにどうするべきかについて警察としてはよく考えていかなければならないが、社会構造的な問題であれば、警察独自では困難な部分があるのも事実である。
こうした高齢者事故の背後にある社会全体の問題について、本質的な議論が不足していると感じているところであり、今後、委員からもアイデアをいただきながら、対応を考えていきたい。」
「今週までに県下全警察署に対する初度巡視を終えたが、感想としては、長崎県の多様性を強く感じたところであり、各地域に見合った警察のあり方を考える一助になったと考えている。
今後も、各地の特性を踏まえた県警察の運営に意を用いていきたい。」
「いわゆる「西海ストーカー事件」の発生から10年を迎えるにあたり、報道機関から県警察に対しても取材がなされた。
また、14年前に発生した佐世保市内のスポーツ施設における猟銃乱射事件などについても報道がなされたが、これら銃器を使用した凶悪犯罪を経て、県警察として何が教訓となったのかを今一度考えるきっかけになった。」
「年末年始を迎えるにあたり、ワークライフバランスの推進の観点から、しっかり体制を構築した上で、職員の休暇の積極的な取得についても配意していきたい。」
との発言があった。

5 協議事項

(1) 「長崎県警察における基本姿勢及び令和4年運営指針」の策定について

警察から、
「「長崎県警察における基本姿勢及び令和4年運営指針」の策定(案)」
について説明があり、協議の上、原案どおり決定した。
委員から、
「令和4年の運営指針のなかに挙げられた「活力に満ちた魅力ある職場環境の創出」については、昨年(令和2年)の反省に立って、本年の運営指針とされ、来年の運営指針にも引き継がれたものと認識している。
この内容として、一言で言えば、上司と部下が相互にコミュニケーションをとりつつ、高いモチベーションを確立していくということであり、もっとも人間的で、心を涵(かん)養(よう)するものだと思う。
長崎県警察が若者にとって憧れの職業になるよう、今後も頑張っていただきたい。」
との発言があった。

(2) 公安委員会宛て文書に対する措置について

警察から、
「公安委員会宛て文書に対する措置(案)」
について説明があり、協議の上、原案どおり決定した。

(3) 銃刀法違反等事件に伴う行政処分(猟銃所持許可取消)について

警察から、
「銃刀法違反等事件に伴う行政処分(猟銃所持許可取消)(案)」
について説明があり、協議の上、原案どおり決定した。

6 報告事項

(1) 佐賀県警察との広域緊急配備訓練の実施結果について

警察から、
「令和3年11月26日(金)、長崎・佐賀両県警察が、県境付近における重要事件の発生に際し、初動対応を講じながら互いに連携を強化して犯人の検挙を図ることを目的として、川棚、大村警察署管内及び佐賀県鹿島警察署管内において、広域緊急配備訓練を実施した。
今回の訓練は、「東彼杵郡川棚町所在の公園において男女間トラブルに起因する殺人事件が発生し、犯人が現場から大村市内を経由して黒木渓谷越えで佐賀県鹿島市へ逃走を図った」との想定の下、長崎・佐賀両県警察の通信指令課、地域課、自動車警ら隊、機動捜査隊及び各警察署員などが参加して実施した後、
○緊急配備の要請、発令及び指揮体制の確立
○県警察間の情報共有の在り方と更なる改善策
などについて検討を行った。」
との報告があった。

(2) 第49回衆議院議員総選挙違反取締本部の解散について

警察から、
「令和3年10月15日(金)に警察本部及び県下22警察署に設置した「第49回衆議院議員総選挙違反取締本部」については、同年11月30日(火)付けをもって解散した。
選挙違反取締りの結果、
○検挙事件
なし
○警告状況
文書掲示違反等 32件(前回比-29件)
であった。」
との報告があった。

(3) 長崎自動車道における交通死亡事故の発生について

警察から、
「本件は、令和3年12月15日(水)午後6時20分頃、長崎自動車道上り88.8キロポスト先道路において、第一当事者運転の軽乗用自動車が、長崎自動車道の上り線を東そのぎインターチェンジ方向から大村インターチェンジ方向に逆走し、順行してきた第二当事者運転の普通乗用自動車と第三当事者運転の軽貨物自動車に衝突後、第二当事者の車両が炎上し、第一当事者の運転手が死亡したものである。
今後、各インター料金所等の防犯ビデオ捜査等、所要の捜査を実施する予定である。
との報告があった。

(4) 警護警備の実施結果について

警察から、
「警護警備の実施結果」
について報告があった。

(5) 令和3年度長崎県原子力防災訓練への参加結果について

警察から、
「令和3年12月4日(土)、警察本部、長崎県庁、松浦市、佐世保市、平戸市及び壱岐市において「令和3年度長崎県原子力防災訓練」が実施され、県警察のほか、内閣府、玄海原子力規制事務所など55機関(約900人)が参加した。
訓練は、「佐賀県内を震源として地震が発生し、各関係機関が災害対策に係る態勢を構築していたところ、通常運転中の玄海原子力発電所4号機から、原子炉冷却材の漏えいが発生し、緊急負荷停止後、原子炉を手動停止した。原子炉停止後、非常用炉心冷却装置が作動したが、全ての交流動力電源が失われる事象などが発生して炉心を冷却する全ての機能を喪失し、全面緊急事態となったことから、原子力災害対策特別措置法第15条に基づき、原子力緊急事態宣言が発表された」との想定の下で行われ、県警察では、
○災害警備本部設置・運用訓練
○情報収集伝達訓練
○避難誘導・広報訓練
などを実施した。」
との報告があった。

(6) 公安委員会宛て苦情申出の受理について

警察から、
「公安委員会宛て苦情申出の受理」
について報告があった。

(7) 警察署における当番制の実施について

警察から、
「警察署における当番制の実施」
について報告があった。

(8) 令和3年度九州管区内警察剣道大会の開催結果について

警察から、
「令和3年度九州管区内警察剣道大会の開催結果」
について報告があった。

(9) 「ストーカー行為等の規制等に関する法律」に係る禁止命令の実施結果について

警察から、
「「ストーカー行為等の規制等に関する法律」に係る禁止命令の実施結果」
について報告があった。