1 開催日時

令和4年7月28日(木)午後1時20分から午後5時30分までの間

2 開催場所

長崎県公安委員会会議室

3 委員発言

(1) 委員から、

「警察職員の年次休暇の取得については、警務部警務課等が中心となって、積極的な取得に向けて指導しているものと承知しているが、その結果として、昨年同期よりも取得が進んでいると聞いており、非常に良いことだと考えている。
また、組織内のハラスメントについても、昨年よりもハラスメントを見聞きすることが減ってきているとのアンケート結果が出ているとのことであるが、組織として取り組んできた成果であると思うのでこれも評価したい。
加えて、この猛暑の中でも、職員各位は職務に尽力されているものと承知しているが、新型コロナウイルス感染症がますます感染拡大の状況にあるので、充分、健康には留意していただきたい。」
との発言があった。

(2) 委員から、

「7月22日(金)、警察学校において、初任科生に対する訓育を行ったが、それに先立ち、授業の視察や学生6人との意見交換を行った。
全体的に、若く元気があって頼もしいと感じた。
学校長から伺ったが、学科の試験等で結果が出なかった学生に、良好な成績を修めた学生が教えるなど助け合う姿が見られるということであった。
集団生活を行うことは、互いに助け合うという精神を醸成するのだということを感じ、また、警察官という職業は、組織として協力し合って行動するものであると思うので、そうした感性を磨くという点でも非常に重要だと感じるところであった。
こうした若い力が将来の長崎県警察を支えていくのだと感じた。
また、7月26日(火)には、早岐警察署における計画監察の視察を行った。
装備品の点検や留置施設の視察などを行い、署員との意見交換にも参加したが、働きやすい職場環境の創出に関しての意見を聞くなかで、育児休暇等についても話題に上がり、迷惑を掛けるのではないかという思いからなかなか取得しづらいという話もあった。
子どもを育てながら仕事が出来る環境を作っていくことは非常に重要であることを、若手職員の話などを聞きながら感じた次第である。
警察学校にあっても、早岐警察署にあっても、職員各位が真摯に業務に取り組んでいることを拝見しつつ、ハラスメントの問題や休暇取得の問題等が、少しずつでも良くなっていくよう期待するところである。」
との発言があった。

4 警察本部長発言

警察本部長から、
「委員から職員各位へのねぎらいの言葉をいただき、感謝申し上げる。
委員には、警察学校における訓育及び早岐警察署における計画監察の視察等に対応いただいたが、現場の実態を視察していただくことは非常に重要なことであり、職員の士気高揚にも繋がるものであると考えている。
また、先日開催された警察嘱託医の研修会にも御参加いただいたが、同会において議論がなされた孤独死の問題等、警察として今後どのように対応すべきかについては、今後とも考えていきたい。
県警察においても、現在の新型コロナウイルス感染拡大をどのように乗り越えるのかが大きな課題になっている。
いくつかの部署で感染例が出ているところであり、感染自体は避けられないところもあるが、我々としては警察機能を維持していく使命があり、感染等の影響により職員が出勤できないとなれば、県民に迷惑を掛けることになりかねないことから、緊張感を持って業務に当たるよう指示をしたところである。
特に、8月9日(火)開催の原爆犠牲者慰霊平和祈念式典が滞りなく実施できるよう対処しているところであり、緊張感を持って最後まで取り組んでいく。」
との発言があった。

5 協議事項

(1) 「被爆77周年長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」警護警備に伴う援助の要求について

警察から、
「「被爆77周年長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」警護警備に伴う援助の要求(案)」
について説明があり、協議の上、原案どおり決定した。
委員から、
「安倍元総理の事件の後であり、大変だと思うが、事故等無いようしっかりやっていただきたい。」
との発言があった。

(2) 公安委員会宛て苦情申出に対する措置について

警察から、
「公安委員会宛て苦情申出に対する措置(案)」
について説明があり、協議の上、原案どおり決定した。

(3) 犯罪被害者等早期援助団体(公社)長崎犯罪被害者支援センターの事業規定の一部変更に係る事前承認について

警察から、
「犯罪被害者等早期援助団体(公社)長崎犯罪被害者支援センターの事業規定の一部変更に係る事前承認(案)」
について説明があり、協議の上、原案どおり決定した。

(4) 運転免許の行政処分(取消し)について

警察から、
「運転免許の行政処分(取消し)(案)」
について説明があり、協議の上、原案どおり決定した。

6 報告事項

(1) 令和4年夏の定期人事異動の概要について

警察から、
「令和4年夏の定期人事異動は、本年7月29日(金)内示、同年8月22日(月)発令を予定している。
主な異動概要は、離島勤務者への配慮、特殊事情者の配置換え等である。」
との報告があった。

(2) 令和4年上半期における検視業務の状況について

警察から、
「令和4年上半期における検視業務の状況については、
○ 死体取扱総数 799体(前年同期比-22体)
内訳 司法(代行)検視150体、検証・見分0体、死体調査649体
○ 解剖数(交通解剖以外) 78体(前年同期比-20体)
解剖率 9.8パーセント(前年同期比-2.1ポイント)
○ 検視官臨場数 646件(前年同期比-48件)
臨場率 80.9パーセント(前年同期比-3.7ポイント)
離島を除く本土地区の臨場率 92.6パーセント(前年同期比-2.0ポイント)
であった。
刑事部では、犯罪死体の見逃し防止のため、
○ 検視官を含めた現場捜査員に対する現場・死体観察要領、偽装工作の着眼点等に重点を置いた教養などによる検視実務能力向上
○ 長崎大学法医学教室と連携した死亡時画像診断や薬毒物検査
などを徹底し、積極的な解剖を実施している。
また、捜査員の負担軽減のため、
○ 報告様式の簡素化
○ 刑事部機動捜査隊員や長崎警察署など大規模署の捜査支援課員の積極的な運用
などを図っている。
なお、「新型コロナウイルスに感染し死亡した疑いのある死体」の取扱いに関しては、
○ 変死事案認知時における感染可能性のチェック
○ 感染防護服の確実な着用
○ PCR検査等による新型コロナウイルス感染有無の確認
などを徹底し、捜査員のウイルス感染防止に努めている。」
との報告があった。
委員から、
「警察嘱託医の研修会において話があったこととして、孤独死については、以前は男性が多かったのが、最近は女性も増えてきており、また、発見されるまでの期間が女性は数日、男性はもっと時間が経ってから発見されることが多いとのことであり、男性と女性のコミュニケーションの取り方の違いが表れているものと感じた。
そうしたなかで、いかに社会のなかで孤立させないかということがテーマとなっていた訳であるが、先般、秋葉原における殺人事件の報道を見ていて、同事件の犯人についても社会の中で孤立を深めていったという指摘もあり、また、先日の安倍元総理の事件に係る被疑者についても、同じように家族等のなかで孤立を深めていったという指摘もあっている。
検視業務における業務負担の軽減について説明があったが、孤独死等の取扱いについても社会の中で孤立しないように見ていく、孤立している人を作らない仕組みをいかに考えていくかということについて、交番等の視察をした際にも、積極的な取組等がなされていると感じているが、今後、更に介護等とつないでいくことが必要だと感じている。」
との発言があり、
警察本部長から、
「管理された孤独死、望ましくない孤独死という話もあったが、日頃から井戸端会議等をしている高齢者であれば、一日姿を見なくてもすぐに「おかしい」ということで発見されるが、ほとんどコミュニケーションを取らない人であれば、死亡後、発見されるまで相当時間を要するということがある。
警察としてできることは何か、と考えたとき、交番、駐在所等が最後の拠り所になるかもしれないが、今回の研修会についてはこうした様々な観点で考えることも多かったと感じており、今後も検討を続けていきたい。」
との説明があった。
また、警察から、
「委員御指摘のとおり、交番等の活動により日頃から見ていくことができれば、亡くなられた場合でも早期の発見ができる可能性もあり、また事件等の可能性を考える上でも大きな要素になると考える。
社会的な課題でもあるが、そうしたなかで警察は何をなすべきかについて、引き続き考えていく必要があると思っている。」
との説明があった。
委員から、
「警護警備や検視などは、よくテレビドラマ等にも出てくるなど、警察官が正に注目される業務であると思う。
今後とも頑張っていただきたい。」
との発言があった。

(3) 令和4年上半期におけるニセ電話詐欺総合対策について

警察から、
「令和4年上半期におけるニセ電話詐欺事件の認知・検挙状況は、
○ 認知件数 53件(前年同期比+17件)
○ 被害総額 約1億4,121万円(前年同期比+約9,072万円)
○ 検挙件数 12件(前年同期比+8件)
○ 検挙人員 3人(前年同期比+1人)
であった。
被害の実態に関しては、
○ 認知及び相談受理状況については、
・各月ごとの認知件数は5月まで10件前後で推移していたものの、6月は4件と減少
・第1四半期は昨年より増加したが、第2四半期は歯止めがかかっている状態
・市役所職員を名乗る不審電話等の相談は、依然として県内各地で多発
○ 手口別内訳では、架空料金請求詐欺が36件、還付金詐欺が11件であり、全体の約90パーセントを占める
○ 被害金の交付形態別内訳では、振込型と電子マネーがそれぞれ45パーセントずつを占める
○ 被害者の年代別内訳では、
・還付金詐欺の被害者は全員が60代
・架空料金請求詐欺については幅広い年齢層で被害が発生
といった特徴があった。
本県における主な検挙事例としては、
○ 群馬県で発生したキャッシュカード詐欺盗事件被疑者の検挙
○ 警察かたりのキャッシュカード詐欺盗事件被疑者の検挙
○ 長崎県警察・愛知県警察合同捜査本部によるニセ電話詐欺事件被疑者らの検挙
があり、被害防止のための主な取組として、
○ ニセ電話詐欺対策官民合同会議の開催
○ ニセ電話詐欺根絶旬間中における広報啓発活動
○ 県知事による定例記者会見での広報
○ 電子マネー専用封筒を活用した声掛けの推進
などに取り組んだ。
今後の主な取組としては、
○ ニセ電話詐欺被害防止コールセンターの開設
○ ワタミの宅食との協定締結
○ コンビニエンスストアの店長等に対する講話の実施
○ 金融機関と連携した取組の実施
などを実施する。」
との報告があった。

(4) 令和4年上半期における人身安全関連事案の受理・対応結果について

警察から、
「令和4年上半期における恋愛感情等のもつれに起因する暴力的事案の受理状況については、受理総数533件(前年同期比-54件)であり、
○ ストーカー事案は増加、DV事案や男女間トラブル事案は減少
○ ストーカー事案とDV事案の高齢者による事案が前年同期に比べて増加
といった特徴があった。
主な検挙事件としては、
○ 複数の被害者に対するストーカー行為を行った加害者の検挙(佐世保署)
○ 行政機関と連携し認知症のストーカー加害者の対応を実施(新上五島署)
○ 面識のない少年に対してストーカー行為を行った県外居住の男性を検挙(壱岐署)
○ 女性同士のストーカー事案の加害者の現行犯逮捕(南島原署)
があった。
高齢者・障害者虐待事案の認知・対応状況については、
○ 高齢者虐待事案
・認知件数     46件(前年同期比+9件)
・市町への通報件数 32件(前年同期比+8件)
○ 障害者虐待事案
・認知件数     2件(前年同期比-4件)
・市町への通報件数 2件(前年同期比-3件)
であった。
また、行方不明事案の受理状況については、
受理件数 384件(前年同期比+4件)
であり、主な発見活動として、
○ ドローンを活用した行方不明者(認知症男性)の捜索(長崎署)
○ 16歳の無職少女が所在不明となった行方不明事案の捜索(早岐署)
を実施した。
今後は、
○ モチベーションの維持のための充実した体制作りや業務の合理化
○ 行政や医療機関等との連携強化・共同対応
などに取り組む。」
との報告があった。
委員から、
「業務の合理化とモチベーションの維持が今後の課題ということであるが、どのように取り組んでいくのか。」
との発言があり、
警察から、
「書類作成等の面においては、すぐに作成すべき書類、作成に時間を掛けてもよい書類などがあり、そうした点を踏まえて作成順位などについて指導を行うなど、書類作成の面で合理化、効率化を図っていくこととしている。
また、モチベーションの維持という点については、具体的なデータ等も示しつつ、自らの業務がどのように治安維持に貢献しているのかを感じられるような取組を図っていくこととしている。」
との説明があった。
委員から、
「これは本質的な問題であり、そのセクションのみで解決を図るような問題ではないと思う。
人員、体制、稼働時間、精神的なプレッシャーなどよく考え、体制構築の点から検討を進めていくべき問題であると感じる。
人身安全事案については、今後も業務が増加していくものではないかと感じるので、しっかりとお願いしたい。」
との発言があった。

(5) 令和4年上半期における機動隊の出動状況について

警察から、
「令和4年上半期における機動隊の県内出動状況は、
○ 水難出動  4回(前年同期比+1回)
○ レスキュー 3回(前年同期比+2回)
○ 雑踏警備  0回(前年同期比±0回)
○ 警護警備  2回(前年同期比+2回)
○ その他   8回(前年同期比+2回)
であった。
県内における主な出動内容としては、
○ 水難出動
・行方不明者の捜索及び転落車両の引き上げ(時津署、大浦署)
・証拠品の捜索(松浦署、諫早署)
○ レスキュー
行方不明者の捜索(大村署、長崎・浦上署)
○ 警護警備
自由民主党幹事長来県に伴う警護(長崎)
○ その他
・爆破予告に伴う出動(早岐署)
・米艦船入港に伴う警戒(佐世保署)
などがあり、県外への特別派遣の状況としては、
○ 重要防護施設警戒警備
・原子力関連施設警戒に伴う福井県特別派遣
・原子力関連施設警戒に伴う福島県特別派遣
○ 警護警備
第4回アジア・太平洋水サミットに伴う熊本県特別派遣
があった。
なお、術科大会に関しては、「令和4年度九州管区内警察柔道・剣道大会」に出場した。」
との報告があった。

(6) 令和4年第2四半期における警察職員の職務執行に関する警察宛て苦情の取扱状況について

警察から、
「令和4年第2四半期における警察職員の職務執行に関する警察宛て苦情の取扱状況」
について報告があった。

(7) 令和4年第2四半期における「ストーカー行為等の規制等に関する法律」に係る禁止命令等の実施結果について

警察から、
「令和4年第2四半期における「ストーカー行為等の規制等に関する法律」に係る禁止命令等の実施結果」
について報告があった。

(8) インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律施行令の一部改正に伴う処分基準の改正に関する専決状況について

警察から、
「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律施行令の一部改正に伴う処分基準の改正に関する専決状況」
について報告があった。

(9) 令和4年上半期における交通企画課関係の専決状況について

警察から、
「令和4年上半期における交通企画課関係の専決状況」
について報告があった。

(10) 令和4年上半期における交通指導課関係の専決状況について

警察から、
「令和4年上半期における交通指導課関係の専決状況」
について報告があった。