1 開催日時

令和5年9月28日(木)午後1時15分から午後4時20分までの間

2 開催場所

長崎県公安委員会会議室

3 委員発言

(1) 委員から、

「先週(9月21日)、私は、大村市で行われた秋の全国交通安全運動開始式・出発式に出席したが、皆、とても凜々(りり)しく出発していた。
ただ、残念なことに、一昨日(9月26日)、交通事故で亡くなられた方がおられることから、交通安全を推進することは容易なことではないと改めて感じている。
また、最近は株価が上がるなど、世の中のお金に関することが動いている感じがするが、このようなときは、電話で行われるような詐欺に対してだまされやすくなるのではないかと思っている。
報道を見ると、都会では割と若い人でもだまされている様子があり、今までは高齢者ばかりが被害に遭うという感じであったが、「お金をもうけ損なう」と言うと言い過ぎかもしれないが、「周りの人がもうけているのに、自分だけがこのままでいいのだろうか」といった不安があるときは、その不安につけ込まれる可能性が高くなり、様々な手口によってだまされやすくなるのではないかと思う。
そのため、特に高齢者に向けて行われている詐欺被害防止広報のように、「今、このような詐欺が発生していますよ」ということが分かっていると、自分にかかってきた電話やメールに対しても詐欺ではないかと思うようになると考えられるので、長崎県だけではなく、全国的にどのような詐欺が発生しているのかということをうまく広報できたら、被害が防止できるのではないかと感じている。
やはり、お金をだまし取ろうとする悪い人たちがいるので、警察にはマスコミと一緒になって頑張っていただきたいと思っている。」
との発言があった。

(2) 委員から、

「現在、交通事故が増えているということであるが、コロナ禍の後で人流が増えてくると、やはり交通事故も増えてくるのだと思うし、特に、高齢者等の事故、さらには、運転免許の行政処分に関する協議においては、相も変わらず飲酒運転やそれに伴う事故も起きていると聞いているので、そのような点の対応を意識して行わないといけないのではないかと感じている。
また、高齢者に対する詐欺の話についてであるが、本日(9月28日)も1ドル149円とのことで円安傾向になってきており、高齢者は貯えで暮らす人が多いので、その貯えが目減りすることに関して不安に感じるのではないかと思う。
そうすると、少し危険なもうけ話のような話を聞いてしまい、中にはだまされるということもあるのではないかという気がする。
高齢者を狙った詐欺事件などについては本当に注意をしなければならない状況になっている。
警察には、取締りをお願いしたい。」
との発言があった。

(3) 委員から、

「特殊詐欺については、県議会の一般質問において現状と県警察の取組について質問があった。
また、報道によれば、1月から7月までの特殊詐欺の状況は対前年比20パーセント以上の倍率で増え、特に架空請求詐欺が増えており、その被害者の8割以上が65歳以上の人ということである。
たまたま、テレビで、特殊詐欺の被害に遭った60代女性の「どうしてこうなってしまったか」という再現があっていた。
手口は仮想通貨のようなものであったと思うが、最初に「これぐらいなら、やってもいいや」といった少額で購入したところ、きちんとお金が戻ってきたために安心し、だんだんと金額が増えていったところをだまされる、という巧みなものであった。
私と一緒にテレビを見ていた家族に対して「このようなものにだまされないように注意しないといけない」と話すと、「このような話があれば、まずはあなたに相談する」と言われ、「そのとおりだな」と思った。
誰かに「こんなことがあったけど、どう思うか」と聞くと、大抵は、「それは少し危ないよ」などと助言してくれるのではないかと思う。
このように考えると、例えば60代以上の1人住まいの方などで、身近に相談する人がいない、といった人がだまされてしまうのではないかとも思われる。
次から次に新たな手口が出てくるので大変であるが、是非頑張っていただきたい。」
との発言があった。
委員から、
「近々、NISAの制度が新しくなるが、これまでNISAに入っておらず、出遅れたと思っている人たちが、だまされるおそれがあるのではないかと感じている。
NISAの制度改変に伴う詐欺に注意しなければならない。」
との発言があった。

4 警察本部長発言

警察本部長から、
「委員からお話があったとおり、現在、秋の全国交通安全運動の実施中であるが、本県では9月中に5人の方が交通事故で亡くなっており、これはとても多いと感じている。
交通事故の一つ一つを見ると、どれも特定の形態や対応に類型化されるわけでもなく、それぞれが言わばバラバラのパターンであるため、現在の発生状況に関して言えば、なかなかこれといった対策、一朝一夕にいくような対策というものは難しいと思う。
しかしながら、そうであるからこそ、事故防止のための街頭活動・取り締まりや、制服の姿を見せての注意喚起を行って事故を抑止していくということを地道にやっていかなければいけないのだと思っている。
ニセ電話詐欺について、マスコミにとても関心を高く持ってもらっているということは非常にありがたいことなので、これとタイアップしてやっていくということは、委員のお話のとおりだと思っている。
特に、今お話があったように、様々な犯行手口の形態があるということは、逆に言えば、マスコミなどで紹介してもらった場合、いろいろな手口を細切れのように示されても、被害に遭う人たちにとってみれば、なかなか分からないと考えられる。
そのために、印象に残るような、興味を引くようなものばかりではなく、本当に注意してもらえるような伝え方、情報提供の仕方に工夫の余地があるのでないかと、今、お話を伺っていて思った次第である。
報道する側も彼らの視点でやっていくと思うので調整が難しいかもしれないが、引き続き、そのような広報のあり方を工夫していきたいと思っている。」
との発言があった。

5 協議事項

(1) 福井県公安委員会からの援助の要求について

警察から、
「福井県公安委員会からの援助の要求(案)」
について説明があり、協議の上、原案どおり決定した。

(2) 石川県公安委員会からの援助の要求について

警察から、
「石川県公安委員会からの援助の要求(案)」
について説明があり、協議の上、原案どおり決定した。

(3) 警察署協議会委員の解嘱について

警察から、
「警察署協議会委員の解嘱(案)」
について説明があり、協議の上、原案どおり決定した。

(4) 警察署協議会委員の辞職の承認について

警察から、
「警察署協議会委員の辞職の承認(案)」
について説明があり、協議の上、否決した。

(5) 公安委員会宛て文書に対する措置について

警察から、
「公安委員会宛て文書に対する措置(案)」
について説明があり、協議の上、原案どおり決定した。

(6) 長崎県個人情報保護審査会への諮問について

警察から、
「長崎県個人情報保護審査会への諮問(案)」
について説明があり、協議の上、原案どおり決定した。

(7) 犯罪被害者等早期援助団体(公社)長崎犯罪被害者支援センターの事業規程の一部変更に係る事前承認について

警察から、
「犯罪被害者等早期援助団体(公社)長崎犯罪被害者支援センターの事業規程の一部変更に係る事前承認(案)」
について説明があり、協議の上、原案どおり決定した。

(8) 地域交通安全活動推進委員の委嘱について

警察から、
「地域交通安全活動推進委員の委嘱(案)」
について説明があり、協議の上、原案どおり決定した。

(9) 運転免許の行政処分(取消し)について

警察から、
「運転免許の行政処分(取消し)(案)」
について説明があり、協議の上、原案どおり決定した。

6 報告事項

(1) 公安委員会宛て文書の受理について(2件)

警察から、
「公安委員会宛て文書の受理(2件)」
について報告があった。

(2) 長崎県サイバーセキュリティに関する相互協力協定に基づく活動について

警察から、
「長崎県サイバーセキュリティに関する相互協力協定に基づく活動」
について報告があった。