1 開催日時

令和5年7月6日(木)午後1時15分から午後5時10分までの間

2 開催場所

長崎県公安委員会会議室

3 委員発言

(1) 委員から、

「先程、「鑑識技術・資機材等研究開発審査会」を視察したが、鑑識業務における新しい工夫についてとても面白く感じた。
ところで、最近気になっているのは、現在フランスで問題となっている「17歳の男児が警察に射殺された事案」のことであり、この件に伴い抗議活動や暴動のようなことが起こっていることについて、報道などではおそらく背景として人種問題が絡んでいると言われているが、日本も様々な国の方が増えてきており、いろいろな考え方があることから、警察の業務は大変になっていくのではないかと感じている。
多様性はとても良いことであるが、その一方で難しいことも起こってくるのではないかとも思う。
これからも警察はいろいろな意味で大変だと思うが、頑張っていただきたい。」
との発言があった。

(2) 委員から、

「「鑑識技術・資機材等研究開発審査会」を視察し、「必要は発明の母」だと改めて思った。
機械やAIが発達しているためか、人間の考える力がだんだんが弱くなっているのではないかとも感じるが、必要があれば「こうしたい」、「ああしたい」という工夫が行われるので、その工夫が人間として一番大事なことではないかと思っている。
鑑識技術や資機材に関することに限らず、他の警察業務の中においても、「こうやればもう少し仕事が効率が良くなる」とか、「便利になる」などといった、そのような発想が浸透してほしいと思った。」
との発言があった。
委員から、
「いろいろな工夫や気がついたことをスムーズに皆に話すことができて、そしてそれが取り入れられることになれば、その組織に参画している人のいる場所が確保できる。
これからもそのような仕組みにつながるような試みを行っていければ、職場の風通しが良くなると思う。」
との発言があった。

4 警察本部長発言

警察本部長から、
「公安委員会の皆様方には「鑑識技術・資機材等研究開発審査会」の視察をしていただき、感謝申し上げる。
創意工夫が常に求められるとともに、委員から御指摘があった風通しの良さとも深く関係があることから、現場の職員一人一人が自分で頭を使った工夫を引き続きできるように、そしてその努力が報われるように、これからもいろいろと考えていきたいと思う。
7月3日に開催された全国本部長会議への出席に伴い関係各所を訪問したところ、ある所で本県警察から警視庁へ警護員の実務研修として派遣している者と目配せの挨拶を行うということがあった。
本県警察では、長崎市で長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典が開催されることもあり、以前から職員を警備に関する研修に参加させ、総理大臣等の身辺警護の経験を有する者を代々育成してきているが、そのような場所で久しぶりに会い、しっかりと業務を行っている様子を目の当たりにして、非常に心強く、誇らしく感じた。
今回の全国本部長会議の一つの核心は、令和4年7月の安倍元総理に対する銃撃事件以来、警察業務全体について行われてきた「警戒の空白」の議論の集大成というものであった。
すなわち、社会が変わっているにも拘(かか)わらず、これまでの安易な前例踏襲などによって、警察の対応の不足や、気が付かない穴が空いていることがないように、全ての業務についての今一度の見直しと、何らかの問題が発生していないかの確認を行い、その結果として、重点化すべきことにリソースを再配分するといった内容である。
全国本部長会議が開催された7月3日付けで「警戒の空白を生じさせないための組織運営について」と題する警察庁次長通達と、「警戒の空白を生じさせないために当面取り組むべき組織運営上の重点について」と題する各局長連名通達が発出されており、これに基づいて様々な改善策を講じるように指示があった。
長官からの一番大きな指示については、人員や予算を含めた「部門を超えたリソースの重点化」についてであり、その中で特に強化すべきこととして
1 サイバー空間における対処能力
2 匿名・流動型犯罪グループに対する戦略的な取締り
3 特殊詐欺に係る広域的な捜査連携
4 経済安全保障の確保その他の対日有害活動対策
5 要人に対する警護等
6 ローン・オフェンダー等に対する対策
7 自転車その他の小型モビリティ対策
の7点が挙げられた。
これに加え、「能率的でメリハリのある組織運営」や「先端技術の活用等による警察活動の更なる高度化」、「働きやすい職場環境の形成」等に関する指示があったが、いずれにしても、本県警察は以前からこのような議論をしてきており、今回の新しい指示を踏まえつつ、引き続き県警察として真にやるべきことをしっかりと見据えて対応していきたいと考えている。」
との発言があった。

5 協議事項

(1) 「被爆78周年長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」警護に伴う援助の要求について

警察から、
「「被爆78周年長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」警護に伴う援助の要求(案)」
について説明があり、協議の上、原案どおり決定した。

(2) 公安委員会宛て苦情申出に対する措置について

警察から、
「公安委員会宛て苦情申出に対する措置(案)」
について説明があり、協議の上、原案どおり決定した。

6 報告事項

(1) 海水浴シーズンにおける水難事故防止対策の推進について

警察から、
「令和4年夏期(7月及び8月)における県内の水難事故発生状況については、
○ 水難事故発生件数 2件
○ 水難者数 2人(被救助者2人、死者なし)
であった。
本年は、16警察署管内53か所の海水浴場(うち6警察署管内14か所が遊泳区域指定海水浴場)が開設予定であることから、
○ 警察官による海水浴場への立ち寄り警戒
○ 警察用航空機(ヘリコプター)や警察用船舶を活用した警戒及び広報啓発活動
○ 各種広報媒体(SNS、ミニ広報誌等)を活用した広報啓発活動
○ 各自治体、関係機関及び海水浴場開設者との連携強化
などの水難事故防止対策を推進する。」
との報告があった。

(2) 令和5年夏の交通安全週間の実施予定について

警察から、
「令和5年7月14日(金)から同月20日(木)までの7日間、「令和5年夏の交通安全週間」を実施する。
今回の重点は、
○ こどもを始めとする歩行者の安全の確保
○ 自転車のヘルメット着用と交通ルール遵守の徹底
○ 飲酒運転の根絶
であり、
○ 夏の交通安全週間出動式
○ 街頭活動
○ 広報啓発活動
を実施するほか、各警察署においては、
○ 市町と連携した車両パレード
○ 関係機関・団体と連携した街頭キャンペーン
○ 高齢者関連事故防止のための高齢者宅訪問活動
○ 飲酒運転根絶のための飲食店訪問活動
などに取り組む予定である。」
との報告があった。

(3) 警戒の空白を生じさせないための組織運営について

警察から、
「警戒の空白を生じさせないための組織運営」
について報告があった。

(4) 「ストーカー行為等の規制等に関する法律」に係る禁止命令等の実施結果について

警察から、
「「ストーカー行為等の規制等に関する法律」に係る禁止命令等の実施結果」
について報告があった。